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ログ04〜開発極限日誌

切り離し保存日:98/1/14

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すごい過去の極限日誌〜4

切り放し保存日 98/1/14


■12月30日
 ちくしょー!金がなくて、Mac用のアクセラレータカードを買い損ねた。あーん、233MHzで(たしかMacOS8つきで)5万円だったのにぃ。金がないというのは、なんと辛いことなのでしょう。久しぶりに、釣り逃がしたサカナの背びれを見ました。しかし、なんですな。パソコン、売れとらんらしいですな。32MBのメモリが5000円を切ったらしいですね。確か、私が夏頃買ったときは、9800円くらいでした。それでも「安いでんなぁ」と身を震わせましたが・・・
 「もう潰れる」「2月には危ない」とアン・ハッピーな噂テンコ盛りのアップルはMacintoshですが、まだまだ私は買うでしょう。やっぱり性に合わんわ、くされWindowsなんざ。来年は「Windows」と書名にあげたパソコン雑誌は、1〜2冊にまで減るそうです。Windows雑誌はすごく売れないみたいです。どうしてMac雑誌は元気なのだろう?不思議ですね。

■12月28日
 昨日の続きである。私の感覚では、貧乏というのは衣食住に事欠くこと。で、金持ちというのは・・・実は定義が思い当たらない。「貧乏の反対が金持ちだ」という単純な背反にも賛成できない。死んだ人間でない以上、欲もあるし、金も使う。エリートサラリーマンでも首になるし、TVの「豪邸訪問」番組に出ていた人が、行方をくらますこともある。ただ、思うのは「豊か、貧しいか」である。実例を挙げてみましょう。夕御飯を、2日続けて同じ店で外食するのは「貧」で、自宅で作るインスタントラーメンに、ベランダで育てた葱を入れるのは「富」。アウトレットで安いブランド品を買うのは「貧」で、10年はいた靴を3回目の修理に出すのは「富」。
 レンタルビデオを見ないまま返すのは「貧」で、先行ロードショーを見るのは「富」。これは言い換えると、有名画家の絵を高い値段で買うのは「貧」で、無名アーティストに「ほどこし」をするのは「富」かな。
 話は変わるが、私は、海外旅行でほとんど小銭を持たない(チップ用は別ね)。なぜなら、その土地の乞食さんにあげてしまうからだ。結構こまめに。「いい子ちゃんぶりやがって」と思われるかもしれないが、実は福祉の気持ちがそれほど強いわけではない。基本的に私は弱肉強食の肯定者だからね。では、なぜ金を出すか?
 それは、観光名所や有名店・みやげ物屋で金を落とすのと、全く同じ感覚なのです。乞食さんというのは、その土地のリアルだ。子供を抱えた老婆、両足がネジ曲がった女の子、シワの深い老人。着ているもの、目つき、紙コップに入った小銭・・・すべて圧倒的なリアルである。彼らと出会うことにより、ただの通過地点が生きている空間に変わる。うまく言えないけど、私はそこに小銭を置いていく価値を見ます。
 時々、札を入れることもある。100-200円くらいですけど。「たぶん、今入れた札は、朝から座ってきて、はじめてもらった札なんだろうな」と思うこともある。乞食さんは、たいてい「これくらいの金を置いていってね」と見せ金を置いているからだ。でも、ほどこしが少ないと、その見せ金すらないこともある。お札をもらった乞食さんの立場であれこれ想像すると、もっとリアルがあがる。
 悪趣味ですかね?でも、観光名所で感心するのと、そう違いはないと思いますが。

■12月27日
 「金持ちと貧乏」「ケチと金払いのよさ」というのは、まったく違う区分であると思う。金持ちにもケチはいるし、貧乏人にも金払いがいい人はいる(もちろん、その逆も)。果たして、自分はどうなのだろうかと考えてみる。
 自分の金儲けのポリシーとは、なんだろうと今考えると、思いついたのが「使う金を稼ぐ」ですね。「貯めるために稼ぐ」のではないので、バンバン使っています。頭金貯めて、ふーふでマンション買ったり、両親連れてヨーロッパ大名旅行したりと一見、リッチなことをしていますが、これは「自分の稼いだ金を、次の人にバトンタッチしている」だけですね。紙幣や通帳だけでは経済は回らない。金持ち・貧乏にかぎらず、お金が回る社会が、リッチな社会だと思う。逆にお金はあるのに、使い道がない・・・というのは、プアですね。黒猫ふーふで一致しているのが、「お金は使うべきところで使うと、友達連れて戻ってきてくれる」ということです。(この項、なんとなく続く)

■12月26日
 本人(と周り)はかなり苦しかった開発だが、「そんなの、普通でおま」と言われるかもしれないので、どういう状況だったかをなんとなく書きます。版権元から「出していいですよ」というGOサインをもらったのが、11月13日。開発日記にも書いていますね。この段階で、メインの中身である3Dデータはほぼ仕上がっていた。あとは、使い方を教えるチュートリアルの部分だ。林原さんのナレーションも収録済み。なあに、あとはムービー見せるだけじゃないか・・・と余裕かましてゴーサイン。あれ?今、思い起こしても、そんなに苦労するとは・・・?
 まずはインターフェイスの部分のデザインに7転8倒しはじめて、ようやくグラフィック素材がそろったのが12月頭。だいたいの動きが見えた時点でサウンド発注。上がりはなんと12月6日。操作画面のビデオ撮りを済ませるが、約25本のレッスンビデオの編集に1本当たり、約1時間・加えて編集後の計算(After Effectのレンダリング)に約1時間と、12月7日の時点で、ヤバイ煙が上がり始める。

 3Dデータはプロテクトの関係上、あらゆる組み合わせを用意せねばならず、これが合計70個。1個読み込むのに、約3分かかるが、確認のしようがないので、組み合わせの確かさは、タイラー君に祈るしかない。この作業に28時間。

 その他にも、目次画面や基本モードの選択・説明画面などグラフィックが必要な画面が目白押しで、中に入れるアイコンや文章・ちょっとしたデザイン作業が山積みに。これが12月9日。この時点で、12月10日というアップ日は夢と消えた。12月10日にムービー・グラフィックはなんとなく出そろう。ムービーはなんとMac5台を使ってレンダリングしていた。さらに、完成したムービーにサウンドの張り付け・・・しかも、12月11日に「ええ、これじゃあCD-ROM1枚に納まらない!」ことが判明。データが多すぎるんですな、CD-ROMにはメ一杯でも650MBしか入りませんからな。林原さんムービーで500MB越えるのは、非常識ですね。
 バレると殺されるので、1本20MBを越えるクイックタイムムービーをPremiereで再圧縮。1本当たり、20分近くかかりました。

 しかも12月12日からMac Fan Expo in Kansaiでマック版のお披露目。大阪にはβ版(というより、単なる作りかけ)を持たせて黒猫妻を向かわせたが、これが「オレが行った方が早いやんけ」と思うくらいトラブルの連続。互換機はそうなんですね、勉強になりました。この時点で黒猫妻の信用を完全に失い、ショーの展示は単なる「公開バグチェック」の場に!

 ようやくMac・Windows両バージョンが動くようになったのが、13日。そして、14日にフラフラになりながら、マスター提出。こんな訳ですけど・・・やっぱ無理だったんでしょうか?

■12月25日

 あれ、生きてた?こんばんわ。
えー3D WORKSHOPの開発で涅槃に行きかけた黒猫丸です。いやー、今回はキツかった。Gさんから商品化OKが出てから、約1ヶ月で形にしました。お手伝いスタッフはでんぺん君、タイラー君のインカーネイティア・チーム。すまんかったです。でも、おかげさまで完成しました。さー営業かけるぞ。
 今回の開発のつらさは、ファミコンとかの地獄のコンシューマ開発を何度も手がけている黒猫妻が「こんなキツいの、信じられない!」と泣きが入るくらいでした。私も心で泣きました。会社で泊まるとね、床がコンクリートだから、身体が冷えるの。でも、この時期は寝袋やスリープマット(寝袋の下にひく、断熱材)はどこにも売っていません。たぶん、山男の店とかに行けばあるんでしょうが、黒猫丸はケチだから、プチプチビニールマット(緩衝材)をひいて、寝ました。何日も。
 今日は久しぶりにお家で晩ご飯を食べました。どんなごちそうよりも、嬉しかったです。ああ、年が暮れるなあ、あと100枚売れないかなあ・・・

■12月1日

 ドライブ黒猫丸である。これからは車だ。マツダの中古車を買ったのはご報告の通りだが、これが非常に便利だ。国分寺から渋谷のオフィスまで、約25Km。これは長田から大久保までに相当する(長田というのは私の実家で、大久保というのは黒猫妻の実家ですね。通ってた訳です)。混んでるときは地獄だが、空いているときは45分で帰れる。リッター10Km走るとして、片道300円弱と2人で乗ると非常に安い。意外と車が便利だぞ、トウキョウ!ってな感じです。
 でも、車の便利さを満喫していると、夜遅くまで事務所で働くのでマズイ。「夜遅い」どころか、3時・4時まで働いてしまう。死んじゃうな。と、いうわけで今日は終電間近の電車でで帰りました。

 ところで山一被害者の黒猫ふーふである。正確には、黒猫妻が一時、株式に興味を持っていて、国分寺駅前の山一証券で何かしてました。私自身は株には全く興味がなかったのだが、黒猫妻が勉強してくれるなら、となにがしかの軍資金を与えたように記憶している。もっとも、株というのは基本的に暇人のやるモノだ。我々のように植木を枯らしてしまう人間は、売り時も買い時も知らない間に過ぎて、「ただ持っているだけ」状態になる。そのうち、株屋が潰れるわけです。今日、山一の人が駅前で整理券配っていたけど、我々も関係あるんじゃなかろうか、と不安だが、聞く時間もない。やっぱり、我々には向いていない。

 株の話の続きだが、野村以外のチンケな株屋は、みんな潰れます。これはもう決まっていることです。日本での株なんて、総会屋・未公開株譲渡・損失補填・とばし・インサイダー取引などなどが象徴するとおり、「完全なインチキバクチ」です。真面目な商取引だと思っている人は、「ケッコンしてからじゃないとHしちゃいけない」というくらい、勘違いしています。もちろん、インチキなのを批判しているのではない。インチキバクチで儲けそこなったのを、残念に思っているわけです。「銭は、バカから搾り取れ」が、市場の鉄則ですからね。外国の証券会社ばかりになったら、健全になってつまんないよう!

 もう1つ、経済の話を。「日本の経済はディスクロージャー(情報の開示)が足りない」と指摘されるが、それはチト違います。あの人達(シャチョウサン達)は、「本当に」知らないんです。自分の会社がどれくらいヤバイか、計る手段もなければ、チェック機能もありません。監査役くらい楽な仕事はないです。無責任、万歳!・・てな調子ですね、万事。はっきり言って、今の50代以上の人たちは、「どん底ニッポン」が染み着いているので、いくら金持ちになっても、貧乏根性が抜けません。いや貧乏根性というより、「発展するためには、卑怯な手を使うのが当たり前」という世代の考えることです。恥はあかせない、事実は直視できない、反省はしない、そんでもって、価値観の違いや世代交代を認めない。
 あの人達は情報を開示して、自分がそれに直面するくらいなら、自分のミスを認めるくらいなら、会社を道連れに滅ぼす。この後始末は、私たち30代の手でつけなければならない。我々は「再建の世代」とでも、呼ばれることになるでしょう。考えようによっては楽です。歪んで発達してきた奇形経済が自滅した後で、後始末をしつつ、さっさと楽隠居して次の世代にバトンタッチしましょう。

■11月29日

 今、われわれ黒猫ふーふの間には、重大な懸案がある。それはいつ子供を作るかとか、来月の給料の支払いをどうするかというような生やさしいモノではない。ずばり、大鍋一杯に作って腐らせてしまったカレーをどう処理するかである。腐りはじめて2週間たつ。現在は完全防護の2重の特殊鍋に入れて保護してあるが、もはや専用設備や防護服のない1個人のキッチンで処理できるシロモノではない。はっきりいって、我が家庭の危機を脅かす、第1級の危険物質である。
 もちろん、どっちがどう処理するかで口論が絶えない。夫婦仲は非常に険悪である。これに比べれば、大蔵省と政府の金融危機対策など、子供の遊びである。先送りにすればするほど、腐敗したカレーの危険度は増加し、右往左往する。
 1案として夜中にこっそり鍋を抱えて外に出、どこかの地面に穴を掘って埋めてしまおうと考えているが、まるでうっかり殺してしまった愛人の死体を隠すような「うしろめたさ」がある。だれか、名案はないですか?ほしいなら、喜んであげますけど・・・でも、鍋は返してね。ちゃんと洗ってね。

 こんなに忙しかったのは幕張メッセでのDigital Media World(?通称NICOGRAPH'97)のせいです。Dstorm・城戸さんとIntergraph中山さんのおかげで、割り込みのかけ込みで出展することができました。ありがとう!あ、出展したのはエヴァンゲリオンを題材にしたLightWave用チュートリアル&データ集「3D WORKSHOPエヴァンゲリオン編1」です。好きな人は買ってね、お願い。林原めぐみさんのオリジナルナレーションも入ってますよ。

■11月13日

 長らく間が空いてしまった。すいません、元気です。

 昨日はDJ-ROMのマスター出し(CD-ROMの原盤のようなもの。出版でいうところの校了ですね)を終えた後の焼き肉打ち上げ。なぜか、みんな肉を食いたがるんです。吉祥寺のマルキ市場にいったけど、ちょっと味が落ちていたような・・・(李朝園と比べるからか?)でも、8人で2万円とお安い。

 DJ-ROMの作業は本当に辛かった。もともと、中途半端に完成していたMAC版に手を加えて、WINDOWS版を完成させるという話だったが、バグが出るは出るわ、湧くわ湧くわ、降ってきたり落ちてたりともう大変。まるで、25年前のイタリア車をレストアしているような気分。一度スクラップにして、最初から作りなおした方がどれだけ楽だったか・・・。

 3D WORKSHOPの話がトントン拍子に進み始めた。初号機とシンジのデザイン修正もだいたいのOKが出た。広告も、営業活動も全部OKだ。・・・というわけで、適当に発売日を決めたら、黒猫妻にめちゃめちゃ怒られた。いや、オレの予測では完成できるハズなんだけど・・・。

 これからの仕事を忘れないように列挙する。
13日:サルパソQ&A原稿アップ(一日遅れ)
17日:フォトショップ単行本のための企画書アップ
18日:MACPEOPLE魔法教室アップ
18日?:MACPEOPLE特集記事1P
20日過ぎ:MacFan Beginners連載2P

これに加えて、今月は3D WORKSHOPの開発で地獄を見ます。いやー毎月マスターアップがあるって楽しいなあ。健康に良くないなあ。そろそろ「開発極限日誌」を止めて、「優雅な生活」に切り替えるつもりだったけど、まだまだ先だなあ(トホホ)。

■11月4日

 今日は魔法教室の提出日・・・なのに、ちっともアイデアが浮かびませんがな。12月はMacPeopleを3回出すらしい。本当だろうか?H嬢には悪いが、出ないものは出ないので、とりあえず頑張り続ける。苦しいよう。

 今日はテキトーにDJ-ROMをマスター出しして・・・と思っていたら、またバグで中止。ハイブリッドまで焼いたのにぃ。あ、DJ-ROMってまだヒミツですけど。

■11月3日

 もう11月である。秋なのである。と、いうわけで今日は東京国立博物館に刀剣の展示会を見に行った。日本刀ですわ。
私はナイフは好きだが、サムライではないので、「日本刀」といわれても良し悪しがつかない。幸い、今回の展示会は名刀が集まるということなので見てきました。自分に何か残るものがあるといいな、と思って。
 さて日本刀を見分けるには、デザインや銘なんかがあるけど、私は今回は地金(と言う表現はきっと不正確。まあ、金属の部分の文様ですね)を必死こいて見た。でも解説に書かれているような「湧き出るような」「豪奢な」というのはさっぱりわかりませんでした。
 お客には、一目で「刀剣マニア」と言う人が懐中電灯(!)で日本刀をかざしながら、小さな望遠鏡でのぞき込んでいました。とか思えば、若造の兄ちゃん・姉ちゃんもいて、不思議でした。
 ところで黒猫丸的には、日本刀を見分ける方法として、1)ナメてみる 2)振ってみる 3)抱いて一晩寝る−−くらいしたかったです。とりあえず1本買って、抜き身で目の前にぶら下げて1年くらい経たないと、良し悪しってわからないような気がするなあ。あれこれ斬って、真っ赤にサビさせて。個人的には、20才そこそこの時に見た、ボストン美術館の日本刀(短刀)が良かったなあ。なぜだかすごく感動して、前から動けなかった。いや、単に何かが憑いていた、という説もあるけど。

 また秋葉原で買い物だ。今回はQuickDraw3Dアクセラレータと7200回転Ultra-SCSI3の「バイキング」というハードディスクを買った。これからは映像です。ところでハイエンドなハードディスクにはへんてこな名前が付いている。いわく、「チータ」「バラクーダ」とかとか。「大食らい」「早書き丸」とかの方がよいのではないか?

 明日はDJ-ROMのアップだ。頑張ろう。

追伸:Mクンへ。
「初対面だからビジョンが浮かばない」と言ってたけど、急に浮かびました。きっとHさんは「挫折するダンナで苦労する」と思います。しかし、仕事のプレゼンにいったのに、あっという間に研究室の雰囲気に逆戻りするとは・・・。




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